ワンネス体験って何?
この世界は、全てがひとつである という概念を、ワンネスといいます。
私たち人間はもちろん、すべての生物や、世界全体が、本来はひとつである・・・これがワンネスです。
ワンネスの概念は、近代にできたものではなく、
知られているところでは、今から約2500年前に誕生した、仏教でも語られています。
そして、最先端の量子力学の理論で、ワンネスを説明することはできますが、
あくまで仮説の理論を元にするしかなく、今の科学で 証明されていると言い切ることはできません(笑)
ゆっくり考察したいテーマではありますが、
まずはワンネスの概念を紹介し、私のワンネス体験をお話ししたいと思います。
夜空に見える大宇宙。太陽系、銀河系・・・と呼ばれている宇宙も、
結局は、私たちの生きている、三次元世界の延長で考えている世界でしかありません。
この世界には、人間の目に見えない世界がたくさんありますね。
人の心の中の世界もそうでしょう。
時間軸の 異なる世界、次元の異なる世界も あるに違いありません。
世の中には電波が飛び交っていて、私たちはそれを活用しています。電波は目には見えませんが、確かにありますね。
これら 目に見えない世界までを全て含め、全体の世界を「宇宙生命」と呼んでいます。
そして私たちの生命は、宇宙生命と同一である・・・。
この考えは、もちろんワンネスを象徴しており、
全てはひとつであること、そして、宇宙と呼ぶ「世界全体」もまた生命であるということを表現しています。
ワンネスを理解すれば、他人だと思っていたものが、自分だとわかります。
他者を傷つけることは、自分を傷つけていることになりますね。
環境を守ることも、平和を望むことも、全てが自分を大切にすることとイコールです。
ワンネスを理解したら、争いの心など 生まれるはずがなく、自分さえ良ければ とも思わないでしょう。
全てを愛する心に包まれるはずですね。
だから最近は、様々な場所、様々な方法で、ワンネス体験が試みられているのだと思います。
身近なところでは、ヨガや瞑想なども、ワンネスを目指した実践と考えてよいですね。
人々の心が願っている方向性が見えて、嬉しくなってきます。
私は、あるワークショップで、ワンネスを体験しました。
特別な道具などは何も必要なく、誰でもできる方法でした。
もちろん、ワンネスを体感できるかどうかには、個人差があると思われます。
私の場合は、初日から感じることができました。
まず、他者の意識が飛び込んできました。
遠く離れた人の心が、自分の心と入れ替わるかのように・・・。
「これは私の気持ちではない」と感じた瞬間、誰の心かわかりました。
その人の心を一瞬で理解するのです。
言葉ではない・・・感情・・・なのでしょうか?
自分の心と一体化するため、まさに瞬間的に、全てが伝わってくるのです。
恐らくは、その人の無意識の、本当の想いなのではないでしょうか
おもてには出せない、周りの誰にも言えないことも苦しんでいました。
そして、次々に、いろいろな人の心が、飛び込んできます。
数年前に亡くなった、父もいました。
こうした心のコミュニケーションが続いたのち、
自身の意識が広がっていく感覚に陥ります。
それは、どこまでも、限りなくどこまでも広がっていく感覚と共に・・・
こうした体験を数度続けた後、私の場合、これ以上続けるのはやめようと決めました。
きっかけは、最初に繋がった人の心が、私と離れようとしない意思を感じたからです。
恐らく、ワンネス体験で大切なポイントは、
宇宙と繋がること以上に、そこから切り離れて、また個人の意識に戻れるかではないかと思いました。
繋がったままだと、正常な心を壊してしまうと、恐怖を感じたからです。
もちろん、さらに先に、もっと深い答えがあったのかもしれません。
でも私は、それを望むより、これ以上は進まないと決めました。
私にとっては、宇宙生命という全体意識に繋がることより、
未熟な人間として どう生きるか、という現実を大切にしたい思いが強かったのも大きな理由です。
ちなみに、占星術で見た場合、私の月のドラゴンテイルは、さそり座です。
これは、さそり座の過去世において、ものすごく感情が揺さぶられる特別な体験をしたと読むことができます。
その時の過去世で、大切なパートナーとの「心の一体化」を試みた可能性が高いと思っています。
つまり意図的に、様々な方法で、ワンネスを体験した過去世が見えてきます。
ほとんどのワンネス体験では、自分を自分と意識する心を捨てることから始めます。
欲を手放したり、自我を捨てることを目指します。
言葉にすると、思考を止め、意識しないようにする、と表現できますね。
これを人為的に行うことは、確かに可能です。
何かを利用したり、特別な環境下におくことで、精神を抑え込み、いわゆる一種のトランス状態になればいいわけです。簡単な方法が色々想像できますね^^;
恐らくは、さそり座の過去世にて、様々な方法を いくつも試みたのだと思います。
そして、パートナーとの心の一体化という目的は達成したかもしれません。
でも結果として、正常な精神を壊し、パートナーと共に大きな 負のカルマを抱えて 輪廻を続けるという傾向があるのです。
だから、ドラゴンヘッド おうし座は、今世は五感を大切にして、現実世界の中で、正しい心を取り戻していくことが課題となっているのだと思います。
私がワンネスを初めて体験した時に感じたことが、「自分にはできる」 でした。
むしろ「体験したことがある」 と感じました。
でも、数回経ったのち、「これ以上続けてはいけない」と心が強く訴えかけてくるようでした。
ちなみに、出家をしたブッダが、まず本格的に挑戦した修行が、当時のインドで主流だった 苦行です。
肉体を徹底的に傷めることで、欲を無くし、考えることを止める。つまり自我を完全に手放すことで、悟りを得ようとしていたのです。
苦行では真の幸福は得られないと、苦行をやめたブッダは、有名な 菩提樹の下で悟りを開きます。
手塚治虫の漫画「ブッダ」では、この様子がわかりやすく表現されています。
悟りのシーンでは、ワンネスとはどういうものか、非常にわかりやすく伝わってきます。
もちろん本人が、「創作だから事実を大きく変えている」と言っているように、漫画チックなところは多々ありますが、本質はよく捉えていると思います。
専門書で釈迦の悟りを学ぼうとしても、難しすぎて逆にイメージできないかもしれませんね(笑)
悟りを開いた後の釈迦の人生は、ひたすら自身の法を、対話で広めていく人生でありました。
ここに答えがあるような気がします。
ワンネスといえば、これを映像でわかりやすく表現したアニメがあります。エヴァンゲリオンです。
物語の主軸となる「人類補完計画」を簡単にいえば、
不完全な個体である人間の生命を捨てて、完全なる生命としてひとつになることを目指した計画のことです。
それを心理描写で表そうとして、破綻したのがTVシリーズ(笑)
作り直した旧劇場版では、ワンネスを見事に映像で表現したと言えるでしょう。
物語当初は、使徒という敵が バリアのように使っていたATフィールド。
次第にATフィールドは、自分と他者を分ける心の壁であることがわかってきます。
そして人のATフィールドが崩壊し、ひとつの生命体となっていくシーンが見事に描かれたのです。
「気持ち悪い」と感じた人が、正解なのだと思います。
リビルドされた劇場版では、量子論の世界観も表現しながら、
虚構の世界から、現実の世界に戻っていくことで、物語が終わりました。
これも、見事に答えを表現してくれたと感じました。
当時、幼稚園生だった、私の子供は、
シンカリオンと エヴァがコラボしたのをきっかけに、シンカリオンを卒業し、エヴァにハマることに・・・
全部見せていいものか悩んでいたら、ネットで 怖いシーンは、ほとんど見たあとだったのです^^;
まだ難しい言葉も知らない、私の子供が、エヴァの話をする中で、
「これって、こういうことでしょ?」と、大人でも考察を重ねて理解する、エヴァの難解な話を、
ワンネスを、しっかりわかっていることに驚きました。
そうか・・・子供の方が、心で正しくわかるんだ・・・
私が 本当なら大人向けのテーマのものを、親子で学べる形で発信していきたいと感じたのは、
これがきっかけだったと思います。
ワンネスの概念を、頭で理解することはできるかと思います。
ワンネスを心で理解することは、簡単なことではないと思います。
でもワンネスは、自分を捨てて体感するものではなく、
この現実の世界を、自分の意思を持って生きていく上で、体現していくもの。
それが正しい道であり、その実践方法もあると信じています。
これを言葉で表現していくことが、
「ネコでもわかる」シリーズの、大きなテーマであり、挑戦していく課題だと思っています。