相対性理論と量子論★三次元の尺度を超えて…

科学/心理学

相対性理論と量子論★三次元の尺度を超えて…

近代科学の双璧となる、相対性理論と量子論。
19世紀から20世紀にかけて確立した、この二大理論により、科学の世界は一変したはずです。

よく「目に見えないことしか信じない」という 科学 絶対主義のような人もいますが、ここでいう科学とは、物質世界のみを対象にした古典力学のことになると思います。

この世界には、目に見えない世界は確かに存在し、むしろ目に見えている世界よりも遥かに比重が高いはず。近代科学も、すでにこの領域にどっぷり入ってきています。

さて、一般的には、相対性理論は、宇宙のような マクロの世界の法則を扱う科学であり、
量子論は、物質を構成する ミクロの世界の法則を探究する科学であると認識されています。
確かに、この認識で 間違えありません。

天才科学者アインシュタインは、自然界には確固たる法則があるはずだという 信念の元、相対性理論を誕生させました。
ここでは時間や空間の概念が大きく更新されました。

例えば、光速で進んでいるような宇宙船では、時間の進み方が遅くなります。
これは浦島太郎のおとぎ話に似ており、竜宮城で過ごした数日間が、地上では何百年も過ぎていたという話でした。
宇宙船で旅行して地球に帰ってくると、はるか未来の地球になっているという理屈から ウラシマ効果という名前まで付いていますね。
また、重力の大きい天体の近くでは、空間が歪んで時間の進み方まで変わってくることも明らかになりました。

古典力学では、空間や時間の概念は、絶対的なものだと思われていました。
ところが実際は、観測する立場によって、空間や時間は、相対的に変わることがわかりました。
例えば、地球から見ている場合と、宇宙船から見ている場合は、違うということです。
相対性理論という名前は、ここから来ていると言われています。

確かに、楽しく遊んでいる時間は、あっという間に終わってしまいますし、
悩みで苦しんでいる時は、苦しみが永遠に続いているかのように感じます。

若い時は、一年が長いと感じたのに、
年を取れば取るほど、一年はあっという間のように感じます。
自分の立場、心のあり方次第で、感じ方は変わるのはまちがえないので、生きている時間は 大切に使いたいですね。

さて、こんな相対性理論も、量子論のようなミクロの世界では、矛盾が生じるのです。
どんな矛盾があるかは、またの機会にまわしますが、なぜなのかを考察してみます。

相対性理論を考えたアインシュタインは、目に見える物質世界の法則にこだわったからだと思います。
すなわち三次元の現実世界の法則を求めたからでしょう。

アインシュタインは、三次元の空間軸に、時間軸を追加した、四次元の時空という概念を生みましたが、
三次元に置き換えることで、人間の意識でイメージできる、ギリギリのラインなのかもしれません。

一方、量子論も、現在の科学で「証明されている」領域は、あくまで三次元の視点で確認できる部分だけと思えます。
でも、私たちが理解できる、常識的な概念で捉えようとすると、不可思議な話しになってしまいます。
より本質を捉えるためには、三次元の概念だけでは無理があるのではないでしょうか。

だから、科学という領域を超えて、積極的に哲学的な考察を加えていくことの意味が生まれます。
科学で証明できる、できないという観点にこだわっていたら、真実にたどり着くことなどできません。
科学の世界では大切な一線なのだと思いますが、私たちにとっては、より真実に近い答えを期待してしまいます。
なぜなら、目に見えない世界を知ることは、自分の生き方や、人生そのものに大きく影響するからです。

量子の世界では、私たちが常識に思っている、空間の概念も、時間の概念も、全く通用しません。
自分の外にあると思っている世界は、自分の心の中にあり、
胸の奥にあると感じている小さな世界は、私たちを取り巻く、周りの環境すべてに存在しているのです。

私たちの心の中にある小宇宙は、夜空に広がる大宇宙と同一です。
地球から遥か遠くにある、夜空の星座たち。銀河系よりも離れた場所にあるはずの、遠い世界の太陽の仲間たち。
これらは全て、「私」の心の中にあるのです。

私にしか感じることができないと思っている、私の中の 私の心。
私の心のある場所は、夜空に広がる大宇宙そのもののはずなのです。
こちらの方がイメージできないかもしれませんね。

こう考えたら、地球の反対側にいる人に、心が届くことなんて、当たり前だと思えませんか?
既に 亡くなってしまった人の 心でさえも、今の自分の中にあるはずです。

量子論を哲学的に学べば、目に見えない世界への洞察が深まります。
そして目に見える世界しか見えていなかった、自分の心の狭さに気がつき、
人間の生命の持つ、無限の可能性に、驚嘆を覚えるかもしれません。

すなわち、自分の人生が大きくひらけることに繋がるはずだと思います。