家族社会の誕生を考察
かに座とやぎ座の示すテーマ(後編)
現在は、地の時代から風の時代への移行期です。
地の時代である 山羊座の象徴する、社会のルールは、もはや誰の目にも見える程に崩壊が始まっています。
世の中は、法に反しなければ、何をしても構わないという悪しき傾向が目立っています。
同時に、これから長く続いていく、風の時代の課題も見えてきました。
風の時代の象徴である、「自由」の履き違いです。
恐らくこれからの社会は、法を見直し、ルールを一層厳しくする方向に向かわざるを得ないでしょう。
それは、自由とルールの境界線の探り合いになるでしょう。
この問題の解決は、決して簡単ではないことが、誰の目にも明らかです。
根本的な解決策は、人類全体の 境涯を上げることしかないと思います。
しかし、これもまた一朝一夕に叶うものではありません。
解決策とまで言えないまでも、改善策はあるはずです。
そのヒントを、山羊座と、対極に位置する 蟹座から 読み解いてみます。
やぎ座のテーマ「社会」に対し、かに座のテーマは、家族です。
どんな社会悪を犯す者でも、家族は大切に想うものです。
蟹座と山羊座が共通して目指していく道は、
新しい時代の 新しい集団のあり方を見つけることのように思えてなりません。
それは、家族のように素直な感情を出すことができる社会であり、
社会のように開かれた家族ではないでしょうか。
風の時代のテーマに、「集団」「仲間」というテーマがあります。
これからの時代は、国のような大きな社会を 根底からつくり変えるために、
まずは新しい形の、身近な小さな集団を創っていくところから始まる気がします。
同じ目的意識や理念を持った仲間が集まり、自由な発想で、新しい小さな社会を創る。
これまでの家族間 にあった 悪しき要因、お互いに依存してしまう関係にはならず、
精神的に自立した個と個が集まる、共栄共存の小さな社会。
また、この集団には、ルールはさほど重要ではありません。
お互いがお互いの意思で、仲間の為に行動し、自分が心地良いかどうかで良し悪しを判断していくからです。
もし今の社会のように、仲間に迷惑をかける者が現れても、恐らくは仲間でいられなくなるだけです。
なぜなら、一般社会のような 義務も不要なら、何かの権利もないからです。
例えば、金銭面で協力するようなシーンはあっても、
決められたお金を必ず払わないといけないというようなルールは無くなる代わりに、
集団に所属をしていれば「何かをしてもらえる」という権利すら無いからです。
自分の子供の為に、お金を使うのは当たり前と思うように、
家族の為に、美味しい料理を作ることを嬉しいと感じるように、
みんながみんな、自らの真心で、仲間を思いやって生きていくような、
「家族社会」が生まれてくるのではと予想します。
そして次の段階では、
自立した、小さな集団と集団が、共栄共存していく、ひと回り大きな集まりの社会が誕生し、
その積み重ねの先に、新しい社会が再構築されていくのではないかとイメージします。
社会に頼るのではなく、まずは自分たちの力だけで生きていく、
そんな未来を創っていく為に、
蟹座と山羊座の訓練を受けてきたのではないでしょうか?